

今は手放せない。その間、大切な家をどう守る?
「いつか子どもが住むかもしれない」
「親が暮らしていた家を、簡単には売れない」
「兄弟で話し合っているけれど、まだ結論が出ない」
空き家を持っていても、すぐに売却や活用を決められない事情は人それぞれです。
今は家を残すという選択も、間違いではありません。
ただし、誰も住んでいない家を良い状態で保つには、定期的な手入れが必要です。
何年もそのままにしておくと、気づかないうちに建物の傷みが進み、将来住むときや売却するときに、思わぬ費用がかかることもあります。
特別な道具がなくても、自分で確認できることはあります。
例えば、次のような作業です。
- 換気: 天気のよい日に窓を開け、室内の湿気を逃がす
- 通水: 水道が使用できる場合、蛇口や排水設備の状態を確かめる
- 雨漏りの確認: 天井や壁に雨染みがないか調べる
- 庭の手入れ: 雑草や伸びた枝が道路や隣家に広がらないようにする
- 防犯の確認: 窓や扉の鍵、郵便受けの状態を確かめる
これらは、国土交通省も空き家管理の基本として紹介している内容です。
ただし、水道を止めている家や、冬に水道管が凍る地域では、設備の状態に合った管理が必要です。無理に水を流したり、危険な屋根へ上ったりせず、必要に応じて専門業者に相談しましょう。
空き家が近くにあれば、時間を見つけて確認できるかもしれません。
しかし、新幹線や車で何時間もかかる場所では、そう簡単ではありません。
交通費や宿泊費だけでなく、仕事を休む時間も必要になります。
「年に数回帰っているから大丈夫」と思っていても、その間に台風や大雪で建物が傷んでいる可能性があります。
自分で通うことが難しい場合は、親族で役割を分けたり、空き家管理サービスを利用したりする方法があります。
大切なのは、誰が、いつ、何を確認するのかを決めておくことです。
空き家管理サービスでは、外から建物の様子を確認する巡回や、郵便物の整理、庭の状態確認などを行う場合があります。
会社や契約内容によっては、室内の換気、通水、簡単な清掃、写真付きの報告などにも対応しています。
ただし、すべての作業が基本料金に含まれるとは限りません。
例えば、草刈りや庭木の剪定、修繕、災害後の緊急確認などは、別料金になる場合があります。
依頼するときは、月額料金だけでなく、訪問回数、作業内容、追加費用、異常が見つかったときの連絡方法まで確認しましょう。
空き家を持ち続ける間は、固定資産税などの税金に加え、火災保険料、草刈り、点検、修繕などの費用がかかることがあります。
管理を外部に頼めば、その料金も必要です。
また、管理が不十分な状態が続き、法律に基づいて自治体から改善を求められる場合もあります。
「管理不全空家等(かんりふぜんあきやとう)」などに該当し、勧告を受けると、土地の固定資産税の軽減措置が受けられなくなる場合があるため注意が必要です。
ただし、空き家になっただけで、すぐに税金が高くなるわけではありません。
必要以上に心配するのではなく、家の状態を確認し、適切な管理を続けることが大切です。
管理を続けることは、将来の選択肢を残すことにもつながります。
しかし、何年も費用をかけているうちに、家族の予定や建物の状態が変わることもあります。
例えば、年に一度、家族で次のことを話し合ってみましょう。
- 将来、その家に住む人はいるか
- 管理にいくらかかっているか
- 大きな修繕が必要になっていないか
- 売却や活用を考える時期が来ていないか
今は残す。でも、ずっとそのままとは限らない。
そんな柔軟な考え方で、空き家の将来を見直していくことも大切です。
空き家の管理は、すべて自分で行う必要はありません。
自分でできることと、人に任せた方がよいことを分ければ、時間や費用の負担を減らせる場合があります。
大切な家を守りながら、将来の売却や活用にも備えられるよう、無理なく続けられる方法を考えてみましょう。
詳しい解説記事では、管理作業のチェックリストや、遠方の実家の管理方法、管理代行サービスを比較するときの注意点をご紹介します。
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